コーヒーに憑かれた男たち

日本のコーヒー界の御三家、「カフェ・ド・ランブル」の関口さん、「カフェ・バッハ」の田口さん、今はなき「もか」の標さんがどれだけコーヒーと格闘して生きてきたかを追ったドキュメンタリー。標さんは、自分がいくら頑張っても世の中はコーヒーのことを理解してくれないのが虚しいと店を畳んだ(その後改装して再開したが体調を崩し、昨年末亡くなった)。主観が入る「うまい・まずい」ではなく客観的な「良い・悪い」で分類し、取扱いが簡単なペーパードリップを使い、自分の技を極力数量化して後身の指導にあたる田口さんの活躍に期待。良いコーヒーは味が好みでなくても悪いコーヒーとカップの中に広がる階調が違う。もうちょっと淹れるのが上手くなったら焙煎をやってみたい。その前にせめて毎日自分で挽いてドリップしたコーヒーを飲むくらいの余裕を持たなければ。

コーヒーに憑かれた男たち (中公文庫)

コーヒーに憑かれた男たち (中公文庫)