地震と原発

 その結果によっては、700億円を無条件に刈羽原発に投入して補強するよりは、同じ東京電力原発であれば、福島原発を補強した方がリスク削減には効果的であることになる。また、地殻のひずみが解放されつつある地点が、新潟から石川・福井方向に移動していると見るべきだとの結論になれば、若狭湾周辺の原発を補強することが最良のアプローチであることになるだろう。

 しかし、一般社会からの理解を得ることは困難だろう。リスクとは確率であり、確率を適正に理解し活用することは、どうも日本人のメンタリティーに合わないようで、どうしても完全なるリスクゼロを目指しがちである。