黒と白

熊野の黒い部屋から雪と桜の白い部屋へ。
風景の一部だけに極端に焦点が合っている写真が多い。すごくあざとく感じる。降ってくる雪を見上げた(のかな?)写真が好き。美術館で入場料を取っている展示なのに、二つの部屋と廊下で終わりなのはさみしい。
数年前に出た「In-between」という13人の日本人写真家がEU加盟国を写した写真集シリーズの別冊を枕元においている。そこにはいろんな国のいろんな姿が写し出されているその写真集を寝る前に眺めているとその時々によってお気に入りの写真が移り変わる。いまは金村修さんの写真がお気に入り。外を撮った写真なんてガラスに部屋の中が映り込んだりしているんだけれど撮影者が撮ろうと思った時の気持ちが伝わってくる写真だ。あざとさが感じられない。写真美術館の売店「×10」で「In-between 12 金村 修」を手に取る。そこには強めのモノクロ写真が並んでいた。ボクには強すぎてちゃんと見ていられない。そういえば金村さんといえばこのような写真を撮るひとでした。残念。
鈴木理策 熊野、雪、桜In-between 14 13人の写真家 25カ国In-between 12 金村修 ドイツ、フィンランド