横浜トリエンナーレ

新港ピアから見る。広々とした最初の部屋。作品がなんだか所在無げ。ドラムを叩いている映像が2台のモニタから流れている。少し違う角度。同じ曲。延々と繰り返しているがなんかの拍子にタイミングがずれ出す。そのずれぐあいが合っているときより気持ちいい。ペドロ・レイエスのBABY MARX。よみがえった社会主義の志士たちが繰り広げようとするドラマをほほえましく眺める観衆。広い空間に「みざるいわざるきかざる」の大きな写真。ナチスに関する写真をまねて撮った写真。赤レンガ倉庫の向こうの大さん橋に巨大な客船が留っている。巨大。眼が眩むほど巨大。赤レンガでの展示は映像作品が中心。日本郵船海岸通倉庫へ。20分ほど並んで勅使河原三郎の作品。壁面天井からガラスが突き出し、床面には敷き詰められたガラスの破片。光と変わると空間の肌理が変わる。「R15」のヘルマン・ニッチュの作品。飛び交う血潮。乾いた血痕。小杉武久のアクリル板から聞こえてくる板そのものの音。時間切れ。三渓園は来週に。
いままでとはまた違った雰囲気だった。巨匠の作品が多かった。活きのいい作品が少なかった。写真作品がほんどなかった。