分断されて、消える

久しぶりに『現代美術』の中に飲み込まれた。感想などなど。
美術手帖」の中で何度も見てきた作品が目の前に並ぶ。
今回の目玉はダミアン・ハーストの『母と子、分断されて』だろう。もう何度も何度もいろんな媒体で見てきた作品だったが、実際見てみるとあまりにもキレイに「作品」然としていたことに驚いた。なんでこんなことで驚かなければならないのかわからないが。切られた断面より白黒の皮側決めや脚の感じがすごく印象的。
マーティン・クリードの『作品番号227、ライトが点いたり消えたり』、たまにはこういういかにも現代美術らしい、何か考えなきゃいけないなと思わされる作品を見るのはいいかも。ライトが点いたり消えたりする部屋を、制服のおまわりさんが通り過ぎる。
ティルマンス、主張の強い作品の中で一服の清涼剤。
初期の受賞作に「彫刻」が多い。床に置こうが壁に掛けようが宙に浮かべようが、空間に展示するものは全て「彫刻」といってしまってもいいかもしれない。と考えると写真や絵画のような(映像も入るか)平面作品であっても設置方法に気を配らないといけないとな。