「車窓から」

今年の初めになくなったときに話題になり内野雅文さんのことを知っていたが、彼の作品は見たことがなかった。
陽が高い時間に車窓から撮った風景の写真、車内をくろく塗りつぶし、通り過ぎる景色のパノラマが輝いている。浜辺、山、川、畑、学校、桜、桜、桜、桜…。
以前、途中下車をしていつも見ていた景色のなかに入ったことがある。そこには車窓から眺めた景色はなかった。
日々地下鉄で通勤しているが、途中数秒間景色が見えるのが楽しみ。せっかく出ているのに景色を眺めようとする人があまりいない。この春、毎日見ていたお店の看板がなくなった。つぶれたのか移転したのか。
いくつかのギャラリーで彼の追悼展を行っているようだ。来週末に見に行こう。