みとげ

久しぶりに水戸芸術館へ。「夏への扉 -- マイクロポップの時代」展。マイクロポップという言葉の意味は理解できなかったが、この手の作品に興味がないことはわかった。野口里佳さんの写真と泉太郎さんの映像が救い。

野口さんの写真は、「建築写真」に載っていたようなやわらかいピンホール写真で、落ち着いたその展示室は会場全体のアクセントになっていた。彼女の作品は終盤に展示したほう、が全体がまとまった感じがしたと思う。
泉さんの「可笑しい」映像は、田中偉一郎さんの映像ほどかっちり作りこまれていないところが、雑然とした(そして、作りこまれた)空間に良くあっていた。整然とした空間に置かれた薄型モニタには似合わない作品だ。
ワークショップでは、高校生ウィーク恒例のカフェが開かれていた。使い込まれた空間に使い込まれた道具が並ぶ。昔からそこにあり今後もあり続けるくような佇まいが漂うが1ヶ月間でなくなる。期間限定の意味を考える。

今回の一番の目的はひとと会うこと。相方がお世話になっている方とこの春で辞めるスタッフの方とカフェで暫しお話し。現代美術のことや学芸員や作家の動向など。現代美術のエコシステムが機能する日はくるのだろうか。