伊藤若冲

東京国立博物館で「プライスコレクション 若冲と江戸絵画」展。
受けていた印象と実際が違っていることが多々あった。
鶏、こんなに小さいのか!!など。
若冲の大胆さや繊細さは勿論すばらしかったが、いろんなメディアで予備知識を得ていたので、会場では確認モードになってしまった。勿体無い。
面白かったのは、展示品にあたるライトの明るさを変えていた最後の展示室。
いろんな状態の見え方を体験できるという趣向。
確かにこれらの絵画はフラットなライトを浴びて鑑賞されることは全く想定しないで描かれているはずだ。
障子越しのやわらかい光やろうそくのほのかな灯りのもとで見られていたに違いない。
屏風は平面で見ると場面が分割されているだけだが、立っていると隣どおしの角度が違うことにより、横からの光をうけたときの表情がまったく違う!!


描かれるときに想定された場所でそれぞれの屏風や掛け軸を見てみたい。


当時は、クライアントからの要望によって、指定の場所にあう調度品として作って納品していたのだろうか。
そんなことはお構いなしに、絵画や屏風として市場に流通しているものを好事家が買っていたんだろうか。


いまの芸術家は、どこに置かれることを想定して作品を作っているんだろうか。
美術館???