異星人が撮った住宅街

Web写真界隈。今回は、6月に展示を見に行った坂口トモユキさんが登場。
彼の撮影スタイルとインタビュー。


こういう風に近くで写真を撮っている人がいたら、僕も不審者だと思うだろう。

 昔の写真学生がこぞってやったように、自分と関係のない興味もないニュータウンを作品のために撮りに行くというのは、あまり好きではないですね。そんなことをしても人工的で不気味だね、というステレオタイプな社会批評の挿し絵になってしまいますし。

 私が関心を持つのは、そこ(住宅街)で楽しく暮らしてしまっている自分たちのおかしさや、それに気づいて驚くプロセスです。それが私にとってのドキュメンタリーなんです。私はこれからもドキュメンタリー作品を撮る写真家でいるつもりです。

坂口 私は全てをWebで済ませられたらいいな、と思っているくらいなので、写真サイトだけで写真活動が完結するならうれしいのですが、そんなに甘くないですね。まず、写真サイトを見る人の絶対数が少ないという現実があります。それになんだかんだいって印刷物というのは、非常に説得力がありますよね。写真サイトだけではその作者の評価に迷うことがありますが、同じ作者を雑誌で見かけると「この人ちゃんとした写真家だったんだ」と思ったりしてしまいます。それは錯覚かもしれないんですけど……。



久々に連載当初のインタビューシリーズのような内容。
こういう方が好きです。